iPhoneのFlash対応について今年の流れ


現状iPhoneでは、Flashがサポートされていない。
SafariではPC同様のフルスペックブラウザを謳っているが、これでは片手落ちではないか?
これにはいろいろ憶測があって、まず「Flashで自由にプログラムを開発・配布できるようになってしまっては、Appleが完全管理しているAppStoreの競合になる」というような説がある。


【記事1 (2009/02/03)】 なぜiPhoneはFlashをサポートしないのか?


そんなわけでYouTube(動画の閲覧にはFlashが必要)のために専用アプリが用意されていたりするとか。


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ただし、Jobsは、Flashでは性能が出ないという発言をしている。
iPhoneでは従来の携帯端末のイメージを覆えすダイナミックな描画表現が行われるが、これはQuartz + OpenGL ESによるもの。
Flashでの描画では主にCPUによる描画となるため、もっさりになるのではないか。


【記事2 (2009/03/06)】 ジョブズ氏が語る「iPhoneがFlashをサポートしない理由」


FlashLite(ケータイ電話などに搭載されている機能限定版Flash)の提供となっても、ソフト会社は通常のFlashとFlashLiteの両方に対応したないといけないのでそういうのは避けたいと考えているのでは。とか。


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しかし、AppleAdobeFlash搭載に向けて協力を開始しているというニュース。
ただし、(1)のライターは、これには懐疑的という立場。


【記事3 (2009/02/03)】 iPhoneでいまだFlashがサポートされないのは……
『いよいよiPhoneFlashをサポートするといううわさがあるが、わたしは疑わしいと思う。』



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で、先日Flash10.1の発表。
【記事4 (2009/10/05)】 携帯でも動くフルFlash Player、Adobeが発表
Flash10.1では、『AdobeFlash Player 10.1により、Windows MobileAndroidBlackBerryPalm webOS、Symbian OSなどを搭載する携帯端末でFlashコンテンツのフル再生をサポートする計画』
で、FlashLiteは廃止。フル機能のFlashに一本化された。
Flash10.1ではセンサー入力の機能も実装されるとのこと。
加速度センサーや、マルチタッチなど。
これは、まさにiPhoneを意識した機能ではないか?
(Windows7でもセンサーAPIが搭載されるなど、センサー対応はトレンドなのかもしれないけど)


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そして、最新のオーサリング環境「Adobe Flash Professional CS5」では、FlashiPhoneアプリへとコンバートする機能を持つとのこと。
【記事5 (2009/10/03)】 FlashアプリがiPhoneで動く――Adobeが変換ツール
コンバートして作られたアプリは、あくまでiPhoneアプリとして生成するようでブラウザ上で動くわけではなさそう。
これなら、従来どおりAppStoreを通すことになるのでAppleビジネスモデルは崩れない。
そういうオチ?


とはいえApp Storeも順調に軌道に乗ったことだし、そろそろSafariでもFlashの正式対応してほしいなあ。
あと、Flash10.1でセンサーやデバイスの対応するんだったら、いいかげんジョイスティックへの対応もしてほしい。
AdobeとNVIDIA ・ Broadcom、FlashにGPUアクセラレーションを提供へ」のようにGPUへの対応もどんどんすすんでいくのかな。NetWalker用のFlashPlayerはi.MXのOpenVGアクセラレーション効くんだっけ?



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Flash10.1は、年内にはβ版がリリースされるということで非常に楽しみ。
Linuxも対応されるけどArm版も早めにだしてね〜。現状NetWalkerは、FlashLiteしか動かないのでPCサイトのFlashはほとんど使えないの。
あと、自作FlashもいまさらFlashLite(ActionScript2.0)対応で作るのもナンだし。
と、NetWalkerのために世界が回ってほしい今日この頃w