FTF Japan 2010 「ジェネラルセッション」
今年も「フリースケール・テクノロジ・フォーラム(FTF:Freescale Technology Forum)」に参加しています。
会場は目黒、雅叙園
同時通訳のイアホン
今回も豪勢なイベントです。
■ ジェネラルセッション
■ ディビッド M.ユーゼ 米国フリースケール・セミコンダクタ・ インク 副社長 兼 フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社 代表取締役社長
■ アンリ リシャール 米国フリースケール・セミコンダクタ・ インク 上席副社長
←このあたりで会場についた><
フォーカスしていく分野
・自動車
・ネットワーキング
・パワーマネージメント
・マイクロコンピュータ
・センサー
12ヶ月の教訓をベースに
顧客満足度調査
歴史
・70's エネルギー危機→80's パーソナルコンピュータ→90' インターネット、モバイル→00' バブルははじけたがWeb2.0でe-businneesで堅牢な…
今後10年必要なのは…
・Connected intelligence
いろいろなデバイスが接続される時代
組み込みコントローラー、センサー、デバイスとインフラとの接続性
→新しいビジネスチャンス
このすべてがつながる時代においてフリースケールは非常に有利な地位についていてる
デジタルネイティブが成人する→可処分所得が増える→新しいパラダイムに抵抗をもっていない→新しいデバイス、インターフェースになじむだろう→これから10年は大きな成長
・ネットワークトラフィックの増大(ネットワークは70%がFS社の技術を通貨、RFの基地局はほとんどがFS社の製品を利用)
・自動車への100を超えるマイコンが搭載される。
・クラウドコンピューティング、タブレット、シンクライアントへの搭載→接続性(帯域、RF)→利用モデルも増える→急激なイノベーションが必要になる
有利
・電子ブック→1億個のデバイスを出荷している
eReaderの分野は革命
i.NXプロセッサがeReaderに搭載される
電力あたりの性能が高い
パソコンとはちがうモバイルコンピューてイング
・ネットワーキング
いままではモバイルデバイスが成長の原動力
これからは固定機器(冷蔵庫など)がインターネットに接続される
日本はモバイルコミュニケーションのリーダーだった
LTEが始まる→マルチコアプロセッサ、DSPで後押しをしていrく
・車載コンピューター分野ではリーダー
DSIコンソーシアムへの参画→次世代エアバック開発
レーダーベースのアクティブセーフティシステム
自動差のパーワートレインコントロール(ハイブリッド電気制御)
・インダストリアル
日本では170兆円を超える投資がおこなわれてりう
スマートグリッド
2030年までに家庭のCO2排出50%削減を目標としている
電力会社はスマートメーターを採用をしていく
→リファレンスデザインを提供している(Time To market)
経済危機下だがさまざまなイノベーションを進めていく
日本でのルールに乗っ取りニーズにそったお手伝いをしていく
■ 伊南 フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社 専務
混沌とした市場でも競争力をつけることが急務
短期間で複雑なシステムの開発
→グローバル市場で迅速に対応できるソリューション
フォーカス
・付加価値のある新製品をいち早く投入
・市場のニーズに答える
・コアポートフォリオ、エコシステム。グローバル展開をサポート
最近の発表
・写真用32コントローラMPC564xAを発表(パワートレイン、トランスミッションに最適)
・MMEMSデースの加速度センサー「NMA845xQ]
・SVC
・NECパソリンクに搭載
かっちょいいイメージビデオ
透明なタブレットでフリースケール技術を応用を紹介
・タブレット上に建物の3D表示をしながらビデオチャット
・飛行機のチケット購入
・息子からのビデオレターを観る
・タクシーを呼ぶ
・原っぱでタブレットを通したARで、建物の完成イメージを確認
セッションのあいまにこの透明タブレットをつかったイメージビデオが挿入されます。
● Automotive マーケッティング 遠藤 様
車載システムの方向性
・グリーン(ハイブリッド、電気自動車→モーター、バッテーリー制御)
・インゴティメント:PND(パーソナルナビゲーションシステム)→i.MXを車載での活用
・新興国向け:2015年までに+30% →半導体の低コスト化→微細化、プラットフォーム化
・セーフティ(エアバック:通信、センサー、衝突防止・ドライバアシスト、生成制御)→デバイスの万一の故障時のち浅く
機能安全:
システム設計時に故障のリスクももりこみ機能的に設計にもりこむ
現在ある安全尺度(2000年):IEC61508 SIL1〜4
新しい安全尺度(2010年〜)ISO26262 ASIL A〜D
(ASIL D:最高レベル:衝突回避、ステアリングバイワイヤ・・・)
→90nmデュアルコアマイコンMPC5643Lを用意※機能安全サポート済み
(同じソフトを2つのコアで動かし、動作を比較し検証する→内蔵のコンパレーター、モニターで実現→ハードウェアで実装しているためソフトウェア開発の負担が低い)
※SIL 3認証済み(将来ASIL Dサポート予定) →機能安全を迅速に実現で入る
次世代シャーシセーブティムけマイコン
→55nmマイコン採用(MPC57xxxx 〜300Mhz、マルチコア(2つ以上))→低価格化、安全性確保
● Network ソリューション (岩瀬 様)
データトラフィックの胸像
多様なサービス
省電力化 etc
↓
効率的なネットワークシステムの構築
・実績のあるマルチコア対応プロせった
フリースケールは通信プロセッサ シェア第1位
DSP
・開発時間の短縮
商用CPUモジュールの活用で試算、評価の短縮
開発プラットフォームの活用(LTE)
・マルチコアへのスムースな以降(支店ツール、エコシステム)
各社がRTOS,開発ツール、ハイパーバイザ、分析ツールを提供している
Ctitilablue社のマルチコア分析ツールの紹介
分析ツールの仕様で仮想環境を用いることで初期段階で並列化の見極めが可能(コード修正なしに並列化後の閣下を診断可能)
(デモ)シングルコアからマルチコアへの移行する。→実行回数の多い関数をタスク分割→(このままででデータ依存性があるため同時実行できない)タスクのデータ依存性を調査→データ依存性解決→並列処理が可能になった(事項時間40%短縮)→ホットスポット改正→コアを4つに分割→実行時間がされに短縮(73%短縮)
※LTE無線基地局への適用事例(開発期間の短縮):コード分割1週間の最適化作業→2時間、検証作業30〜60日→3日
● コンシューマー市場向けソリューション
・スマートモバイルデバイス
・コンシューマ機器向けRF(ワイヤレス)
イメージビデオ
・女の子が透明タブレットで友達とテレビ電話
・映画をみる。車にのってから、映像を車のシート背面の表示装置にドラッグするジェスチャーをすると車側で続きを再生
・教科書、ノートかわり
・壁のスクリーンに映像を移して友達と対戦ピンポン
・スマートモバイルデバイス
・Ereaderではi.MX51が50社以上の機器メーカーが採用(世界一の採用数)
さらなるソリューション
・i.MX508
ARM Cortex-A8コア、2倍のレンダリング性能(eInk社向けコントローラ搭載)、2048x1536解像度大王、50%の低コスト化
・i.MX535
ARM Cortex-A8コア、1.2GHz(従来の2倍)、1080pビデオでコード、Adnroid,Windows Embedded Compact 7,Flash 10.1対応
デモ:Android 2.2(froyo)上でのHD動画再生
今後:マルチコア化を進める、エネルギー効率の向上
・コンシューマ機器向けRF(ワイヤレス)
・RFリモコンICのNo.1サプライヤ
・ZigBee MC1323xファミリを発表
・RFを利用した3Dメガネの提案。RF4CEを使用。従来の赤外線方式では指向性があるため視聴者の位置関係に制約があった→RF化で解決
● インダストリアル分野
注目される領域
・医療
・健康
・エネルギー管理
イメージビデオ
・お母さんが壁の鏡のような表示装置で家電の制御
・家族への連絡(家族の写真をドラッグして、なにかのグループにいれてた)
・画面に現れた手形にタッチすると、体調診断。体温が高い・・・
・診断結果を透明タブレットでドラッグするような動作
・透明タブレットで医者とビデオチャット、診断
エネルギー管理
→政府穆稜2030年段階で1990年比30%減
→産業界全体でのとりくみが必要
個々の産業では様々なとりくみがあおこなわれているが連携が必要→(リアルタイムな電力量費の可視化と双方向制御)→「スマートグリッド」
・通信分野、コントローラーで双方向通信、監視・制御ソリューションを提供していく
・フリースケール製品はスマートグリッドの各部に採用されている
世界各国の規格、ニーズに対応していく
● ホームエリアネットワーク (大嶋 様)
デモ:スマートメーター(ネットワーク化された電力計。リアルタイムに家庭、電力会社へ通知)
スマート家電:リアルタイムに電力消費を通知
これらを制御する「ホームエナジーゲートウェイ」
(室温、天気情報、消費電力をモニター、各電力のリアルタイムでの確認(過去3ヶ月の電気使用料金、去年と今年の比較)、電力会社からの電力ピーク情報、各機器ごとの電力使用量をリアルタイムで表示(去年との比較も可能→省エネ家電導入での効果がわかりやすい)、機器を特定の時間に動作するよう設定出来る(例:洗濯乾燥機をAM10:00に動かすなど)、電力会社からの電力ピーク情報配信をうけとり家庭のなかの家電をエコ運転するように制御される(エアコン設定温度が上がるなど)、電力料金が安くなる時間帯の通知を受け取り洗濯乾燥機を動かすなど(欧米では時間単位で電気料金がことなる))
家庭の中のスマートエナジーの取り組みは加速する
・政府:Co2削減目標
・電力会社:ピーク電力制御
・家庭:エコへの貢献、電気代の節約
フリースケールのリファレンス
・スマートメーター(高度なアナログ情報制御、高度なセキュリティが必要→32bitマイコン)
・ホームエナージーゲートウェイ→(i.MXを使用しグラフィカルなUIを実現)
・ホームエリアナットワーク ワイヤレスコネクティビティ(ZiggBeeによってセンサーネットワーク)
将来
スマート家電だけではなく・・・
・太陽電池(蓄電、売電など複雑な電力管理)
・プラグインハイブリッドカー
● スマートグリッド
双方向通信、監視、制御を提供
世界各国向けのリファレンスデザインを提供
→迅速な開発、グローバル対応
● 各ソリューションを支えるコアポートフォリオ
マイコン
・Powerアーキテクシャ
・ColdFireアーキテクチャ
・ARMあーきテク社
今年新たなマイコンファミリの発表
→Kinetisファミリ (ARMコア)
今後1年間で200品種を提供予定
ARM社の提供するエコシステム
● アーム株式会社 西嶋 社長
ARMマイコン
さまざまなバッテリーで駆動する製品の低消費電力で駆動する製品のコア
プロセッサ市場:全体150億個のなかの40億個がARMファミリで占めている
このうちマイコンは45億個:ここに20種類以上のアーキテクチャがありソフト非互換が問題→ARMへ
フリースケールi.MXもARMコアを採用
マイコンは、Cortex-Mファミリが篭城(フリースケール Kinetisでは、最上位Cortex-M4を採用した。DSPを搭載したマイコン)
Cortex-A15を先日発表→サーバまで対応化
Cortexマイコンの急速な普及:2009年 6% → 2014年までにARMマイコンシェア20%を目標
ARM Connected Community:ARMのエコシステムのバリュー、700社以上のサードパーティ企業が参画
告知:2010/11/11にARM FORUM 2010を開催(フリースケール製品も展示)
●まとめ
・車載分野
機能安全
マルチコア化により安全要求をサポート
開発期間短縮
・コンシューマー
eReader、タブレット、スマー度ブック
・インダストリアル
世界各国のスマートグリッドに対応
1) 付加価値のある新製品をいち早く市場に知恵今日
2) 市場のニーズにこたえるソリューション
3) コアポートフォリオにより競争総力のある市場展開のお手伝いをしたい
■ 日産自動車 上田様
日産自動車の電子自動車への取り組み
・CO2削減
・EVの役割
・新しい電気自動車LEAFの技術の説明
・CO2削減に関する社会的動向
温度上昇を2度以内に抑えるためには、CO2の排出は2050年は2000年比で半元する必要がある
各国、環境対応を経済活動とリンクするような政策(エコへのインセンティブ→自動車は低環境負荷へ。規制強化、補助金、税制優遇)
2020年にはCo2排出は、100g/km。かなり厳しい基準。企業の平均で達成する必要があるため、半数以上を電気自動車へ移行する必要がある。
フランスではCo2の排出量によって販売価格にペネルティ・インセンティブがある(最大100万円程度の差額がでる)。欧州を中心に進んでいる
小型車への移行。日米ともに1.5l以下の自動車の販売が伸びている、それ以上の排気量の自動車の販売はおちている。ハイブリッド車は高価にもかかわらず売れている
・EV自動車の役割
2050年までには2000年比で90%削減必要。ガソリン者の改善では済まない。達成には電気自動車、燃料電池車が必要。
EV車の利点:エネルギー効率が良い。様々なエネルギー源から電力を作れる(クリーンエネルギーの利用も)
・新しい電気自動車LEAFの技術の説明
24時間データセンターにリンクしている
バッテリー残量から行動範囲表示、充電スポットの案内
環境によって車内環境の制御(外部電力を活用したエアコン動作など)
LEAFはEV専用設計。薄型のバッテリーを床下に搭載することでガソリン車と変わらない車内空間。リチウムイオンバッテリーの活用(出力、エネルギーが2倍。マンガンを利用、ラミネート加工により安全性確保)
立ち上がりの発信加速性能はスカイラインと同等以上→モーターのトルク、制御技術による
将来;スタイリングバイワイヤ、インホイールモーター(コーナリング性能)
従来は環境のために我慢してのるという印象があったが、現状はメリットが大きい
EVの普及のためには、社会構造の変革が必要
・クリーンエネルギーの提供
・電力の貯蔵(停車中のEVをバッテリーとしても利用)
・都市の交通構造をかえる(カーシェアリング、ITS,Park&Ride)、充電ネットワーク
充電技術
・ケーブル(現状)
・非接触充電→道路上の充電レーンで宮殿も可能に →必要最小限のバッテリーのみを載せ受電しながら走る
バッテリービジネス
車体価格の1/3がバッテリー
NECを合弁会社を設立
クリーネネルギー(風力、太陽)の安定供給にはバッテリーが必要→このばってりーとして停車中のEVのバッテリーを利用することで社会貢献(アメリカdねお調査の結果、自動車は90%以上の時間は停車している)
→実証実験:スマートハウス(家とEVを連動する)、スマートコミュニティ(地域レベルで制御する)→横浜で実証実験の予定
スマートグリッドとの連携を行う
バッテリーの再利用。社会の財産としてリユースして削減する(住友商事と連携してビジネるモデルを検討)
交通の最適化
7割のCO2は都市部から発生している。
交通の最適化を行うことで、CO2の排出を削減する。(交通渋滞→ITSで制御、ガソリン車削減→EVへの移行)
ガソリン車で都市にきたらPard&RideでEV車に乗り換える。EV車はITSで自動運転される。停車中のEV車はバッテリーとして活用。というシステムを目指す。
EVは低炭素化社会のキーとなる
社会システムをくみあげるため、政府、自治体、パートナー企業と連動して進めていく
現状60以上の覚書を締結済み
/
ジェネラルセッション終了
フリースケールの取り組み、得意分野がよくわかるセッションでした。
今年、特に印象に残ったのは…
・透明タブレットを使ったイメージビデオがかっちょいい。どれもフリースケールの技術の応用例として分かりやすい。コンシューマ向けに力をいれているのがわかる。eReaderへはi.MXの採用例が多いようだ。
・マイコンの目玉は、ARM Cortex-M4搭載のKinetisか。200品種用意するとのこと。
・車載マイコンの高信頼化。マルチコアのマイコンでは同じプログラムを実行し、実行結果を比較して正常動作を診断しながら実行するということ。宇宙船みたいだ。
・マルチコアへは移行促進。ツールも充実させている。またこれにかぎらず、毎回TimeToMarketをかなり重視してる。
・スマートグリッドについてのデモが力はいっててわかりやすかった。通信は電力会社と双方向になっていて消費電力を通知するだけではなく、電力会社から電力消費のピーク時間や電気料金の切り替わりタイミングなども送られてくる。ちょっとだけ未来ぽいのがいい。
・LTEについては今年はあまり触れてない(PowerQUICCとか)。もう当たり前に採用されてるからだろうか。
・ARMはCortex-A15を近日発表。サーバ用途まで視野にいれた高性能コア
・ゲスト講演の日産自動車はEV車(LEAF)について。EV車単体ではなく社会システムの変革まで視野に入れた取り組み。
お弁当いただきました。毎回美味しいお弁当ごちそうさまです。
さて、これから午後のセッションに行きます。
今日はD-1,D-2,D-3,D-4の受講予定です。