JavaOne 2008報告会の報告


今日は、JavaOne 2008報告会に行ってきました。
サンフランシスコで開催された世界最大級のJAVA開発者向けイベントJavaOne参加者による報告会です。
サン・マイクロシステムズ株式会社の神宮前オフィス セミナールームで開催されました。参加者は150人くらいかな。
13時開催20時終了(実際は少し押して20時半くらいまでやってた)の長丁場でしたが、得るものが多く行った甲斐がありました。


後半のライトニングトークを含め、JavaOne参加者からの発表は現地の空気が伝わってくるようでした。
技術カンファレスですが、ステージ有りハンズオンでの体験有りBOFでの議論有りとお祭りなんですね。
JavaOneのテクニカルセッションの内容はSUNのサイトでPDFや動画として配布されているので現地に行かなくても同等の情報は得られるという考えもありますが、やはり現地でその空気に触れ直接コアメンバーと話をしてくることにはかなわないのだなあ。
でも、JavaOne2008報告会自体もその空気を間接的に感じられて楽しかったですよ。なんか日本を代表するjavaの偉い人がいっぱいいたしー
ちなみにJavaOneに参加するには、だいたい渡航費8万+宿泊費(5泊6日)8万+カンファレンスパス16万+αで、35万くらいかかるようです。会社で行かせてくれるところがうらやましい。いかに会社をいいくるめるかというtipsもあったな(笑)。プレスでは日本から6人いかれていて、プレスの方の発表もありましたが裏舞台は大変なようです。
JavaOne自体4日間もあって、ランチタイムにやってるセッションもあるのでおちおち食事もしていられないとか。
それにくらべれば、JavaOne2008報告会の7時間はまだ楽ですが、やっぱりおなかがすくのでピザ&ビールを出してくれるとうれしいですね。コミュニティを続ける秘訣として「ピザとビールを出しておけばなんとかなる」って言ってたでしょう?(笑)



Javaの現状
Java EE 最新動向 : Java EE 6 と Beyond Java 株式会社野村総合研究所 野上 忍
Java SE と JavaFX: 傾向と対策 横河電機株式会社 櫻庭 祐一


具体的なJavaの現状についてもお話が聞けました。
特に、桜庭さんのプレゼンがぶっちゃけトークで面白く、また参考になった。あとNeil Youngについても大変勉強になりました(笑


JRE
 DiskTop 91%普及。(ホントか?)
 Java搭載機器60億ある。ケータイはJavaの天下
 BluRay機に標準搭載なのがHOT


JAVA SE7 2009/2Qリリース
 言語仕様がかわる。クロージャも導入される、シンタックスシュガー的なものも
 すごく楽しみ
 モジュール化しやすくなる。Jarを拡張したJAMって仕組み。Jarの依存関係で嵌るのを「Jarヘル」というらしい。「〜ヘル」はWindowsでおなじみなだー
 JAMのようなモジュール化の仕組みはいまは、OSGiってのが普及しはじめているが、SUNはJAMでいきたいようだ。


JavaFX
 いまかなーり力を入れているとのこと。
 javaOpenGLをバインドしたひとが開発しているらしい。
 Appletとかも復権する!
 CondumerJREも面白そう。いままでのAppletがパワーアップしてる。ブラウザのウィンドウ外にAppletを開いたりできる。


・JavaVM
 Java SE7からは、Java VMも拡張される。
 ダイナミック言語(スクリプト言語のSUN用語)向けの拡張がはいる。けど、拡張しなくても実装できるじゃん!って意見も出ているよう。
 JavaVMで動くJava以外の言語はいっぱいある。
 Groovyってのが普及しているようだ(初めて聞いた)。JRubyも使われている。JRuby on Railもちゃんと動くっぽい。なんか、RubyよりJRubyのほうが速いみたいだね。


NetBeans
 Java以外の開発環境としても普及しはじめている。
 JavaOneのハンズオンはNetBeansの知識が前提のものが多いらしい。
 Eclipseとの確執は?w


Java EE 6 (この前後は野山さんのプレゼン)
deployなどが簡単になった
 EJB3.1からビジネスモデルintaerfaceをオプション化できる
 EJB lite(3.1のサブセット)というのも用意された。
 JavaEEはとっつきにくいと思っていたけど、敷居が低くなった印象。


・Servlet3.0はいろいろ改良されている
 プラグイン容易化(web.xmlをばらばらに書ける)、開発容易化(アノテーションで記述できる)


GlassFish v3
 「Full Buzzword Compliant」(笑)
オープンソース版もある


Javaフレームワーク
 速度比較しているセッションがあった。
 Struts1.xが最速、次がSpring。struts2.0は1.xの1/10くらいの速度らしい。なんじゃそりゃ
 SeasaaはUSでの知名度はかなり低いらしい。



● 明日から使えるデバッグ
・明日から使えるデバッグ/運用手法 from JavaOne エスエムジー株式会社 谷本 心


実践的は谷本さんのプレゼン
統合デバッグツールの注目株として「VisualVM」の紹介。
java 6以降用のデバッグツール。
起動するだけで同時に起動しているjavaプロセスの情報が全部見える。
スレッドやヒープの領域の状態もみえる。
プロファイリング機能もある(直接実行しているClassを書き換えてアタッチする!ので、事前にコードになにか記述する必要はない)
しかも自分で拡張可能!(NetBeansを使う)


これは便利だと思う。早速使いたい。



あと、システムの内部のなんでも見える「DTrace」の紹介。
カーネルレベルで監視
Java以外のすべてを監視できる
D言語で記述されてる。こんなところで、D言語が出てくるとはと思ったけどこれは火星のじゃないD言語かな?
Solaris10,OpenSlaris,MaxOSXのみ。Windowsで使えないのが残念
・D-LightでGUI化できる



高橋メソッドっぽいプレゼンが印象的でした。
印象的といえば、ライトニングトークでブラウザ使うのにSunRay端末つかってるのもSunだなーって思った(笑)。
OpenSolarisってLiveCDとかある(ZFSも使える)のを初めて知りました。SUNのサイトからもダウンロードできるとのこと。ubuntu並のディスクトップ環境って言ってた。



● DON'T BE SHY! 〜ハンズオンラボ/BOF/パビリオン体験レポート〜
サン・マイクロシステムズ株式会社 大渕 雅子
プレゼン資料)


現地の雰囲気が伝わってくる楽しいプレゼン。
楽しむための下準備(回りたいセッションや会いたい有名人をしらべておくとか)とか、現地での交流についてとか(日本のガジェット持って行くとモテルwとか)。
DON'T BE SHY!ということで、積極的に話しかけると楽しいですよって。


SunSpot(ZigBeeによる無線搭載の小型デバイス)を使ったハンズオンに参加されたそうでうらやましい!
大渕さんのブログで、SunSpotを使った面白いアイディアのコンテストするそうです。選ばれた1人にSunSpotをプレゼントだそうなので応募してみる!
あと、SunSpotに競合するような製品でSentilla MOTO (メーカー)というのがちらっと紹介されてた。$199なんだ・・・気になる。
あと、JavaOneで紹介されたてSmartPen「Pulse」(マイコミジャーナルの記事)。これは面白いね。アノトペンの技術をつかってるのかな、紙に印刷された微小なドットをペンのカメラが認識して紙の上の座標や情報を取得。ペンで書いた文字を記録できるほか、ボイスレコード機能を紙の上のボタンをタッチして動かせる。デモでやってたのは、紙の上にピアノの鍵盤を書いて、それらに音階を割り当てて、ペンでタッチするとその音階でピアノの音が出るというもの。あと、ペンで書いた文字を各国語に翻訳して音声再生したりと未来の道具だな。JavaOne会場でもデモの直後、販売ブースには長蛇の列ができたそうだ。値段は$149。国内でも発売されたら欲しいな。
マイコミの記者さんで買ってきた方が会場で披露されていたので、触らせてもらいました。機能が詰まっている分太いですが、思いのほか軽いです。触った人みんな欲しがっていましたねー
JavaOneではいろんなガジェットにもめぐり合えるようです。




うーん。こんな感じかな。全部は書ききれないですが今日は楽しかった。また来年も参加したいです。では、おやすみなさい。




(晩御飯はホープ軒)