「アンドロイドやろうぜ! byGMO カンファレンス」に行ってきました(11/1)


(2010/11/01)
アンドロイドやろうぜ! byGMO カンファレンス」にいってきました。


GMOが、独自のアンドロイドマーケット「@GMO ゲームセンター」をはじめるということで、これにともないゲームコンテストが開催されることになりました。
賞金総額3000万円。最優秀賞300万円 x 2。
10万円の賞も有償アプリ、無償アプリあわせて150本。


というのはともかく、コンテスト参加者に無償で提供される開発環境「Vivid Runtime」が気になります。というわけで参加してきました。
VividRuntimeは、C/C++での開発ができるフレームワークで、Nativeコードを出力します。そのためJavaよりも高パフォーマンスが得られるという話です。
周辺ライブラリはOpenGLなどのオープン規格を利用していて、サードパーティミドルウェアの連携も考慮さrています。
またiPhoneアプリのコンバートが出来るということで、どこまで自動的にできるかはわかりませんがかなり気になる機能です。


マーケットおよびコンテストは注目度が高いようで、カンファレンスは200人の枠に1000人応募があったそうです。最終的には枠は400人に追加されました。


「@GMO ゲームセンター」はいままでAndroidマーケットで欠点とされていた部分を改善したマーケットといえます。
今回のカンファレンスの性格もありますが、かなりソフト提供者(CP)側向けの機能が重視されているようです。
アプリが埋もれてしまうことを防ぐために、検索機能を強化したりプロモーションを行う。
ゲームマーケット自体は決済機能としてキャリア課金も対応しているので、支払いが従来の国内携帯電話(いわゆるガラケー)並に手軽になるのは魅力的だと思います(コンテンツ提供側としては)。
また、AndroidMarketではできるアプリの24時間以内での返品は不可となっています。
ユーザーとしては欠点と捉えられなくもないですが、返品制度がコンテンツ提供側ではソフトのリリースを躊躇させる要因になっています。
「ゲームを購入して24時間遊び倒して返品されてしまう」
「コミックなどの電子書籍は、読み終わったら返品されてしまう」
電子書籍については、かなり深刻で、そのためインストール後24時間経過しないと全ページを読めなくするなどの対策がとられているそうです。これは、どちらにとっても良くない状況です。
こういった事態を防ぐことでマーケットへの参入をしやすくいているとのこと。
返品がなくなることから審査などは(iPhone並かはわかりませんが)より厳密になると思います。
今回は、ゲームマーケットにあわせゲームコンテストが開かれ法人・個人問わず応募できます。
質疑応答では、(購入したアプリは返品できなため)個人でのコンテスト参加作品であっても障害に対しては24時間以内の問い合わせ回答が必要との見解でした(個人だとこのへんハードル高いですね)。


以上の利点もマーケットに利用者があつまらないことには意味はありませんが、マーケット創設にむけてかなりの力が注がれていることがカンファレンスからは感じられました。


以下、カンファレンスのレポート。
ustreamでも中継されていました。
プレゼンについては、サイトで公開されているPDF資料とほぼ同じなので割愛してあります。
パネルディスカッションと質疑応答がライブで観られたのはよかったです。


● カンファレンスのレポート。あるいはメモ


会場着。
早めにきたのでまだ空いてる。このあといっぱいになった。

Andoirdのイベントなのに、みんながもってるスマートフォンiPhoneがおおいな


Android

おーぽん


さあ入場


開会


中の人がでちゃうっ



プレゼン







○パネルディスカッション「Androidのゲームアプリ市場について(仮)」



以下、だいたいのニュアンスで書いてます。不正確かもしれない


【紹介など】
セガ
ナムコ
iPhoneには70〜80本リリースしている
バイスは似ている
ただしビジネスモデルが問題か、大きく収益をあげたCPがまだいない。
カプコン
アメリカではコンテンツビジネスが難しかった。日本と同様のケータイ向けビジネスはむずかしかった。しかしiPhoneで一般のユーザーにも浸透してった。→ゲームの提供
iPhoneゲーム、売上は北米主力になったいる。
アンドロイドは国内の方が有望なのでは。複数本開発ラインを走らせている
・ハドソン
早いタイミングからiPhone,android提供の参入している
必要にせまられて新しい道を探している現状
(android 有料3、無料3タイトルリリース済み)
・ポップキャップゲームス
PCゲームをメインで。スマートフォンは6本リリースしている
FacebookなどSNSとの連携が得意


【Andoirdへの取り組み→今後について】
セガ
ぷよぷよふくめコンソールからの移植が多い
パッドの表現が難しい。マルチタッチ対応してないのがこまる(対応度がまちまち)。
従来のMIDPマシンのように、最初の開発費よりも移植のほうがコストがかかる
中国などケータイが5億台普及と市場が大きいとはいえ違法コピーが多い
課金をしっかりしてほしい。iTunes登録時にほとんどのユーザーがクレジットカードを登録しているので、キャリア課金みに敷居が低いiPhoneはよい。
Androidは課金のためにクレジットカードを要求した時点で1/50にユーザーが減ってしまう

切磋琢磨していきましょう。


ナムコ
英語版のPACMANを早いタイミングでだしてみた。(2年くらい前)
→ダウンロード数がふるわなかった。検索すると偽パックマンがたくさんみつかる。厳しい
どのようにゲームをつくっていくのか、生々しいところも含め考えていく必要がある

いままで否定的なこともいっていたが、アンドロイドの期待度は高い。そこに対してモバイル、家庭用ゲーム機のノウハウを活かしてあたらしい展開をしていきたい。生活の中にくみこまれるコンテンツとしてゲームを強みとして活かしていきたい。ソーシャル性をもったコンテンツの表現に適したデバイス。ここが昔のゲームと違う展
「ソーシャルソーシャルとみなさんそうおっしゃる」


カプコン
iPhoneバイオハザードをリリースしている。
プラットフォームとして全世界的に無視はできない。
Androidで動くサービスについての議論が抜けているだろう。
iTunes / AppStore、その他既存の携帯は垂直統合であった。使い方の提案があった。
Adnroidはプレイヤーが多く、だれがやる?というところが解決していない
→コンテンツが使われない可能性もある(ここ来年、再来年の動きが重要)

単純にIPをもってくるのではなくて、あたらしいものを追求していく
業界をもりあげていきたい


・ハドソン
(既存ケータイ、iPhoneに多数リリースしている)
ハドソンはコンテンツ力がまだよわく、世界で戦えるコンテンツ力について気を付けている
マーケット全体としては、グローバルでの支店を重視したい(いままで国内を対象としていた)
海外の評価コメントは論理的で辛辣 なことが多い
それぞれのプラットフォームにあったコンテンツを目指したい

ハドソンとしてワールドワイドに知られるようにいきたい
楽しみにしてください


・ポップキャップゲームス
(PCを主戦場としている)
PCゲームとAndroid,スマートフォンの違い
グローバルマーケットへのアクセスが容易
iPhone版をリリースしたら、30万本のうち3割が非英語圏だった

成功のポイント
ミドルウェア(対応環境ごとの対応は大変。ミドルウェアの活用が重要)
・ソーシャル(SNSAPIを活用してプラットフォームと連携するとよいだろう)
・英語(海外対応)(日本でヒットしても海外展開がおくれると真似される可能性がある。最初から海外対応を)





○質疑応答

・ビビッドランタイムSDKで開発したアプリの公開(アンドロイドマーケットなどでの公開は可能か)
→アンドロイドマーケットでも可能。チケットアプリをおくことになる。
 →チケットアプリとはなにか?
  →チケットアプリは、通常のAPK。ゲームローダ。(プラットフォームごとにことなるチケットアプリ=ローダアプリがある)


・RPKファイルのフォーマットはオープンであるか?
→公開の予定はない


VRアプリケーションローダで実行が必要らしいが具体的なところはなにか?
→チケットアプリがアプリ(RPK)を読み込むためのローダー。読み込み時にライブラリをダイナミックリンクする


・ライセンスについて。SDKの許諾内容は個人にはきびしいのでは?書面や質問への回答時間(24H以内など)
→今回のプロジェクトは法人、個人ともに対象としている。約款のきびしいところは、どうしてもよいアプリを提供するために必要。有料アプリのキャンセルはできない仕組みとしているため、どうしてもサービスクォリティの確保が必要となる。


・コンテストへの出展ジャンルは、ゲームのみとなっているが、知育アプリのようなもの(例:シャフルぬりえ)は範囲になるのか。ゲームの定義は
→ジャンルわけはむずかしいところはあるが、なるべくゲームとしての要素があるものは対象とする。ただし基本はゲームのみを受け付ける
※コンテストではなくGゲームでは、ゲーム意外にツールやコミックなどのアプリも取り扱う予定


・開発環境で、ActionScriptと使用するAIRなどへの対応はどのように考えるか?
→コンセプト的には幅広く対応していきたいが、AIRについてはAdobeとの調整が必要。JavaScriptなどスクリプト系を内部で利用する方向もすすめていく



今日のおみやげ。プレゼン資料、ロゴ入りクリアフォルダ、シール、ロゴ金太郎飴、ロゴ入り携帯箸。と、ポテトチップス。箸がいいね。
おみやげにポテチがあるので、なんでかなあと思ったら協賛に湖池屋がはいってた。というか、なんで湖池屋が協賛・・・

おみやげ



ロゴ入りお箸



● その他

GMOゲームセンター デベロッパー登録してVIVID Runtimeをダウンロードしました。
サンプルコードをぼちぼち読み始めています。
描画は基本OpenGLESのようです。その上のレイヤーは自作するかミドルウェア使ってって感じです。
基本部分でできるところは結構シンプルです。
ただのCそのまま使うといろいろコーディングが多くてめんどくさいのでクラスライブラリ欲しいところ
資金のあるとことはミドルウエアなどを活用して効率化するんじゃないかと思う。
iPhoneアプリを持っているところはコンバートしてつくるでしょうね。
コンテストに応募するとしたら、iPhone用に開発してコンバートしたほうがてっとりばやい?



ちなみにコンテストの締切りは3月末ですが、早く応募すれば@GMOゲームセンターがオープンする11/26から公開されます。
賞のほとんどは、利用者からの評価数で順位が決まるそうなので、入賞を狙うならオープン当日公開ができると有利でしょうね。